#NOTE

2021.07.09

Project note:
薄野喫茶Purple Dahlia
営業再開予定

 新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言、まん延防止等重点措置、時短営業。OPENからまだ本来の営業スタイルが一度もできていない薄野喫茶パープルダリア ですが、予定通りに行けば7月13日から営業が再開されます。
※13日に変更になりました。
 この薄野喫茶パープルダリアのプロジェクトは飲食店のあり方をしっかりと考えたお店作りを目指したものでした。もともと長い歴史のある喫茶店だった場所がイタリアンとなり、そこがコロナ禍での撤退を決断され、私たちの会社に声がかかり何かできることがあるのか、この立地で何をするべきなのか。そうして企画に入っていきました。
 もともと喫茶店であったということ、「探偵はBARにいる」という映画でも喫茶店として登場している、などの背景からここでもう一度喫茶店をやると喜んでくれる方たちがいるのではないかと思ったのをきっかけに、すすきのからサンローゼなどの惜しまれつつも無くなっていった喫茶の名店がいくつもあったことも要因となり、この文化の継承はしなくていいのか?と思うようになりました。アップデートされながら懐かしさもある喫茶店が薄野には必要なのではないか、若い世代の方にもすすきので飲んだ後や仕事帰りにゆっくりとお茶をしながら会話を楽しむ場所はきっと喜ばれるはずだと、「薄野喫茶」という業態を考えるに至っています。薄野ならではの独特な利用シーンがある喫茶店。これを業態として継承していきたいという思いが立ち上がりました。また、大きな箱ではないことからも実現可能なことも非常に多いと感じていました。そして大事にした事はただの継承ではなく、新しくするということ。
 アップデートされたのは、〆にパフェを食べる新たな札幌の流れや、純喫茶の流行、空間やグラフィックなどのデザイン。まだ深夜帯の営業は一度もできていないのですが、すすきのに活気が戻ってきた際にはみなさんがゆっくりと過ごす場所の一つとして選ばれるように準備をしていきたいと思います。テレビ電話なんかも簡単にできる今だからこそ、わざわざ対面して場の空気と食事を共にし、表情を見て感情も共有する時間は飲食店にしかできない大切なことだと考えています。コロナで失ってしまった、「空間、対面、食事の共有の価値」を最大限に感じ、取り戻す場所として必要な業態になるはずです。
 東京の感染者数の増加による再度の緊急事態宣や、オリンピックの開催による人流の動向もあり、まだまだコロナの影響をダイレクトに受けている飲食店は状況もコロコロ変わっていくかと思いますが、みなさんの生活が少しでも豊かになる場所として、開けれるときにはお店を開けていきます。よろしくお願いします。
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